夜 Migraine Specialist Conference in KANAGAWAに参加しました。

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2024/7/31水曜日、昼の部に引き続き、本日2度の投稿となります(夜の部)。Migraine Specialist Conference in KANAGAWAに参加させて頂きました。新横浜で開催され、現地参加しました。神奈川県の頭痛診療に関わるエキスパートの先生方に参加を賜りました。

今回、のげ内科・脳神経内科クリニック 渡邊耕介先生(横浜市中区)に座長をして頂き、片頭痛急性期治療(レイボー)に関する講演をさせて頂きました。

その後、お堀端クリニック 高橋三津雄先生(小田原市)の座長で、間中病院 間中信也先生(小田原市)の特別講演を拝聴しました。内容は主に片頭痛の予防治療に関するもので、最新のトピックスを含め非常に勉強になりました。

間中信也先生は頭痛領域で日本の第一人者で小生の師匠です。教科書で学ぶ内容を実際に隣で耳にすることができ、目から鱗が落ちる思いでした。

講演の部に引き続き行われたディスカッションの部では、いとう横浜クリニック 伊藤健次郎先生(横浜市青葉区)、湘南鵠沼脳神経クリニック 大貫知英先生(藤沢市)、片倉町あかり脳神経内科・内科クリニック 金塚陽一先生(横浜市神奈川区)、北村脳神経クリニック 北村高之先生(横浜市栄区)、さくら脳神経クリニック 小池和成先生(横浜市栄区)、大倉山脳神経外科クリニック 矢崎弘人先生(横浜市港北区)とも意見交換ができ、非常に有意義な時間を過ごす事ができました。

片頭痛治療に用いられることの多い飲み薬

大きく分けて「急性期治療薬」と「予防薬」の2つのカテゴリがあります。以下、それぞれについて説明します。

急性期治療薬

片頭痛の発作が起こった際に、その症状を緩和するために使用されるお薬です。

・トリプタン系薬

代表薬: スマトリプタン、ゾルミトリプタン、リザトリプタン

特徴: トリプタン系薬は、脳の血管を収縮させ、痛みの原因となる神経伝達物質の放出を抑える作用があります。片頭痛が発症したときに服用し、痛みやその他の症状を効果的に緩和します。

・消炎鎮痛薬

代表薬: アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン

特徴: 片頭痛の軽度から中等度の痛みに対して使用される一般的な鎮痛薬です。片頭痛の発作が軽い場合には有効ですが、重度の場合はトリプタン系薬が推奨されることが多いです。

・ジタン系薬

トリプタンとは異なる作用機序で、血管収縮作用をもたない選択的5-HT1F受容体作動薬で本邦では2022年にラスミジタンが使用可能となった.

予防薬

片頭痛の発作頻度を減少させるために、定期的に服用される薬です。

・ベータ遮断薬
代表薬: プロプラノロール
特徴: 血圧のコントロールに使われる薬ですが、片頭痛の予防にも効果があります。気管支喘息や徐脈では禁忌です。特に、片頭痛と高血圧を併発している場合に使用されます。ガイドラインではGroup 1の薬剤です。


・カルシウム拮抗薬
代表薬: ミグシス
特徴: 血管の拡張を抑制することで、片頭痛の予防に効果を発揮します。比較的副作用が少ない薬剤で、ガイドラインではGroup 2です。


・抗てんかん薬
代表薬:バルプロ酸
特徴: これらの薬は、脳の神経活動を安定させることで、片頭痛の発作頻度を減らします。特に、片頭痛とてんかんを併発している場合に使用されます。ガイドラインではGroup 1の薬剤です。


・抗うつ薬
代表薬: アミトリプチリン
特徴: 抗うつ薬は、神経伝達物質のバランスを調整することで片頭痛の予防に効果があります。特に、片頭痛とうつ病や不安障害を併発している場合に使用されます。ガイドラインではGroup 1の薬剤です。

過去に検査を行ったことがない方には特に、頭のなかに頭痛の原因となる疾患が隠れていないかを精査することをお勧めしています。

その上で、患者さまの片頭痛の頻度や症状の重さ、その他の健康状態に基づいて、上記にご紹介したような飲み薬や注射薬をご提案しています。

当院は海老名駅から徒歩1分の場所にあり、平日は20時まで、土曜17:00まで、日曜12:00まで初めての方の受付が可能です。海老名にお立ち寄りの際にでも、ぜひご相談にお越しいただければと思います。